施設長からのメッセージ
― 私が介護の道を選び、今もこの仕事を続ける理由 ―

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先輩メッセージ

Profile

常務理事 施設長 加藤 倫好(みちよし)

1997年 新卒入職。大学在学中に読んだ『ルポ老人病棟(著:大熊 一夫)』との出会いが、人生の転機となる。日本における老人介護の実態に衝撃を受けるとともに、同時期、親同然だった祖母を見送った経験から「自分にできることは何か」を問い続け、大学卒業後は介護の専門学校へ進学。就職先ではゼロから実務体制づくりに携わりたいという思いから、開設したばかりの『ウィローふたば』へ入職。特別養護老人ホーム部門に配属され、部門責任者等を経て2019年より現職。

人生は、ある日突然・・・

ホームページをご覧いただき、ありがとうございます。高齢者総合福祉施設ウィローふたば施設長の加藤倫好(みちよし)です。

このページをご覧いただいている皆さんの中には、介護の仕事に興味をお持ちの方、ご利用を検討されている方、地域の皆様など、さまざまな方がおられると思います。私は、施設やサービスをご紹介する前に、一つだけお伝えしたいことがあります。それは、「私が、なぜ介護という仕事を選んだのか。」それを知っていただくことが、ウィローふたばという施設を知っていただく一番の近道だと思うからです。

「介護は年を重ねてから始まるもの。」そう思われる方も多いかもしれません。しかし現実には、脳卒中や転倒による骨折などをきっかけに、昨日まで元気だった方が、今日から介護を必要とすることがあります。私自身、その現実を身近で経験しました。

今から48年前、私が5歳のとき、父は交通事故で39歳という若さで亡くなりました。会社を立ち上げ、夢と希望に満ちあふれた矢先の出来事でした。


母と祖母に支えられて

当時34歳だった専業主婦の母は、手に職をつけるため美容師の専門学校へ通い、昼も夜も懸命に働きながら私を育ててくれました。そんな私を支えてくれたのが、大正生まれの祖母でした。戦争という厳しい時代を生き抜き、家族を守り続けた、とても強く、優しい人でした。


祖母との別れ

ところが私が大学生のとき、その祖母が脳出血で突然倒れます。病院で見た祖母は、多くの管につながれ、意識もありませんでした。私には何もできませんでした。見守る甲斐もなく、一週間後、祖母は亡くなりました。あの時、私は初めて真剣に考えました。

「生きるとは何か。死ぬとは何か。」


人生を変えた一冊の本

そんな時に出会ったのが、大熊一夫著『ルポ老人病棟』でした。そこには、身体を拘束され、薬によって自由を奪われ、人としての尊厳が失われていく高齢者の姿が描かれていました。

「若い頃は戦争を強いられ、年老いてから身体を縛られる。」「いったい人の尊厳とは何なのか。」その現実に大きな衝撃を受け、「何か私にできることはないだろうか。」その問いが、私の人生を大きく動かしました。


介護の原点

当時はまだインターネットが普及していない時代でした。『日本一の高齢者介護』という本を片手に、私は全国の老人ホームを訪ね歩き、実際に実習をさせていただくなど、多くの方から学ばせていただきました。

特に兵庫県芦屋市の特別養護老人ホーム喜楽苑様、そして阪神・淡路大震災後のケア付き仮設住宅で経験した実践は、今でも私の介護の原点です。そこには、障害の有無や認知症の有無ではなく、「一人の人」として向き合う介護がありました。介護とは、ただお世話をすることではありません。暮らしを支え、その人の尊厳を守ること。そして、その人らしく生きる喜びや希望を支えることなのだと学びました。


多くの人が私の師

1997年、ウィローふたばの開設と同時に介護職員として入職しました。介護職、相談員、ケアマネジャー、管理職など、さまざまな経験を積み、2019年から施設長を務めています。

しかし、ここまで歩んでこられたのは、私一人の力ではありません。父が「命の尊さ」を教えてくれました。母が、人は誰かのために強くなれることを教えてくれました。祖母は最期まで、人の尊厳とは何かを私に問い続けてくれました。そして、これまで出会った多くの先輩方、ご利用者様、ご家族、仲間が、私に介護とは何かを教えてくださいました。私は、多くの人から受け取ったものの上に、今ここに立っています。


想いを次の世代へ

私が介護を続けている理由は、父への想い、母への感謝、祖母や先人たちへの恩返しです。しかし、それだけではありません。私が受け取ってきた想いを、今度は次の世代へ手渡していきたい。それが、私にとっての介護です。

ウィローふたばの理念である「共に支え 共に笑い 共に幸せを」という言葉も、そんな人生の中から生まれました。誰かが一方的に支えるのではなく、お互いに支え合う。介護とは、人と人との関わりの中で、お互いが支えられている仕事だと私は思っています。

だから私たちは、「尊厳を守る介護で誰もが希望を持って生きられる社会を創る」というビジョンを掲げています。しかし、私たちが本当に目指しているのは、尊厳を守ることだけではありません。

私はこれまで、介護の力によって笑顔を取り戻し、「もう一度やってみよう」と前を向き、生きがいを見つけ、驚くほど元気になられた方々を数え切れないほど見てきました。介護には、人を元気にする力があります。そして、その人が元気になると、ご家族が笑顔になり、地域にも笑顔が広がっていきます。

私は、介護が必要になっても、その人が人生の主人公であり続けてほしいと思っています。一人ひとりが自分らしく輝き、希望を持って暮らし続けられる社会をつくりたい。だから私は、「介護の力で人と地域を元気にしたい。」そう心から願っています。

未来の仲間へ
もしあなたが、「人の役に立つ仕事がしたい。」「誰かの人生に寄り添いたい。」「介護を通して自分自身も成長したい。」そう思われるのであれば、ぜひ一度ウィローふたばへお越しください。

私たちが最も大切にしているのは、経験や資格ではありません。人を大切にしたいという気持ちです。知識や技術は、入職してからいくらでも学ぶことができます。しかし、人を思いやる心は、何よりも大切な才能だと思っています。私たちは、「この人に介護してほしい」と思っていただける職員を育てたい。そして、職員一人ひとりが誇りを持ち、「ここで働けて良かった」と思える職場をつくり続けたいと考えています。

私たちが今日という日を生きているのは、多くの人から受け継いできた命や想いがあるからです。だからこそ、その想いを次の世代へつなぎ、介護の力で、一人でも多くの人を元気にし、その元気を地域へと広げていきたい。介護の力で人と地域を元気にする、その歩みを、ぜひ皆さんと一緒に歩んでいけたら幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。